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キッチンの防煙垂れ壁の設置。『ぼうえんたれかべ』って何?
『防煙垂れ壁(ぼうえんたれかべ)』って、皆さんそんな言葉はご存知でしたか?
私は建築業界に入るまで、そんな言葉を知りませんでした(笑)。
防煙垂れ壁は、万が一の火災のとき、特に煙などの熱気の空間への充満を遅らせるための工夫です。
熱気は上にあがっていく性質がありますので、部屋全体にそれが広がることを、壁によって止めるということです。
当然最終的に火災がおさまらない限りは部屋全体へ流れ込みはするものの、それを遅らせることで消火や避難の時間を稼ぐことができる効果があり、デパートなどの商業施設などではよく見かけますね。
↓こういうやつです
さて、今回のお施主様は、それをキッチンとリビングの間につけてほしい、とのこと。
これはキッチンでの火災の備え以外にも、調理時に出るニオイがリビングへ流れることへの配慮です。
上部でそれをとどめておけば、レンジフードからの排気との相乗効果で、リビングにニオイがつくことを防ぐ効果が得られると考えられたためです。
もともとキッチンのリフォーム前にも同様のものがついていたようですが、リフォームに伴い工務店さんで撤去されたとのこと。
新しいキッチンができあがってから、『やっぱりいるわ』となったそうです(笑)。
施工前の写真にうっすらと緑のラインが天井にありますが、現地調査の際にどのラインで取付けをするかをレーザー墨出し器で確認しているためです。
少し話が脱線しますが、当店では、多くの工事において水平、垂直を確認するためにレーザー墨出し器を利用します。
サッシは建付が悪いとガタついたり、鍵のかかりが悪くなりますので、リフォームの際にはできるだけ精密な精度で商品を取り付けられるようにしています。
現地調査のときに調査した下地木材の位置を狙って、レールを取付け。
高い位置に(実際は浮いているわけではありませんが)ガラスを浮かせるため、万が一のガラス破損に備え、飛散しにくいワイヤー入りのガラスで用意しましたが、ガラスの重量は約14kgとそこそこ重くなります。
よって、それを吊るためのレール(枠)は、しっかりとビスを効かせないといけません。
工事は約1時間ほどでスムーズに完了しました。
どのような工事でもそうですが、できるだけ現場時間を減らすことで、お施主様の心理的な負担を減らすことができます。
スムーズに工事をするためには、確実な、入念な下見が必要ですね。
作業がスムーズに完了して、お施主様にも大変喜んで頂けました。